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自然でおいしく安全な食品作り
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  朝の空気も凛としてまいりましたが、御元気でいらしゃいますか?
山々の樹木の緑がいろいろな色に染まり、まるで、春の桜の花のように、華やかです。
こうして、また風のある夜に、ザアザアと音をたてて落ちてしまい、また樹木も生まれ変わるのですね。
人も、樹木も、次の芽吹きが、古いものを押し上げながら、過去を落し、生まれ変わらせ、さらにたくましくなって、初々しい緑を芽吹くのですね。

さて、九州では、そろそろ有明海の海苔の入札がはじまる季節になりました。

海苔で健康推進委員会という海苔の業界の10月号の雑誌に、下記の内容“海苔の良し悪しの見分け方”が書いてありましたので、ここでご紹介させていただきます。

「海苔の良し悪しを見分けることは、大変難しく、それは仕入担当にとってはもちろん、加工担当にも販売担当にも重要なことである。毎日のように海苔を見ていても、早い人でも5年間、普通なら7年間は見習い期間中といえる。海苔の色で良し悪しを判断することは見た目の判断とはいうものの、一番有力な決め手ではある。海苔の色にはいろいろな色がある。赤みがかった黒、真っ黒、茶色っぽい黒、青みがかった黒、あめ色、赤みがかった茶色、あるいは”べっこう”とか”きんぱ”という呼び名で区別される色もある。有明海でとれる極上品の赤みがかったややあめ色で深いツヤを持つ海苔を指す。」


御客様から良く言われるのは、やはり海苔の色。

普通は、やはり黒く、はりがある海苔をおいしそうといわれるのですが、実は黒いのが、おいしいとはかぎらないのが、海苔の味。しかし、味覚ほど、個人差があり、このみがあるのも事実なので、、、人それぞれのようです。また、有明海の入札のシーンがニュースで放映されることが、いまからの季節たびたびあり、ご覧になったことがあると思いますが、入札中の海苔業者は、見ただけで海苔の値段を決めていき、ほしい海苔を入札で落していかねばなりません。
焼かなくても海苔をみただけで、海苔の焼いたときの味がわかるようなり、ほしい海苔を手にいれることが出来るようになるのには、上記の雑誌の内容の通りのようです。しかし、入札は、さらに運も度胸も必要で、弱気になれば、銭単位のわずかな値段でほしいものが手にはいらないことも度々のようです。
入札では1箱3600枚(全形)が単位になるのですが、高いものでは1枚100円のようなものもあり、1箱に値段が30万以上のものもあるわけです。2番ふだの業者さんと差のない値段で、ほしいものを手に入れることが、いかに難しいか、、また海苔の入札は、落した海苔の代金は現金で長くて3日以内に支払です。
いかに神経をつかう仕入かは、そのことが物語っています。1年分の商品の原料をまとめて仕入れなければ、商品の原料を調達できないわけですから、入札期間中は海苔の加工業者にとっては、一番大変な時期のようです。
ちなみに名島屋の霜月の海苔の原料は井口食品の社長、ならびに会長が入札に出向いて仕入れた海苔です。

海苔が入札制度にて流通されていることを一般の方が御存知ない方が多いと聞きましたので、少し長くなりましたが、ご紹介させていただきました。
海苔も同じ味、同じものは絶対にない自然の産物です。やはり、寒い早朝の作り手の御苦労や、自然に感謝しながら、こうして今年も、はつものをいただける事に感謝したいものです。
新海苔の初々しい香りを、是非今年も御楽しみくださいね。
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