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自然でおいしく安全な食品作り
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今月号のクロワッサンを買いましたら、テーマが「使ってますか?良質の食材」。その中に料理研究家でもあり、随筆家そして、スープの会の主催者でもある辰巳芳子さんのお話がありました。私も同感する部分がたくさんありましたので、ここで皆様にご紹介させていただきます。

「同じものを見ていても見える人と見えない人がいる。知識も必要ですが、実は多くは練習量なの。食べるもの、食べ方について、自分は「見えていない」と思ってください」
辰巳芳子さんは、一人の女子学生からもらった手紙に衝撃を受けた。朝はお菓子、昼は菓子パンと牛乳。夜はコンビニのおにぎりという食生活。彼女は辰巳さんの本を読んで、涙がとまらなかったというのだ。「聖徳大学教授の江指隆年先生から伺ったことがあります。人間というものは、お腹がすいた、のどが渇いた、甘い、辛い、そのくらいの欲求、感覚しかない。いつ何を、どのくらい食べたらいいのか、人間の感覚ではわからないそうです。だから毎日、菓子パンでも平気になってしまう」平気なのだが、必要なものが足りていないから、心も、体も不安定になる。「今、低体重児の出生率が増加中であると聞いてます。これは戦後早々の飢餓状態に近いころのお産よりも多い数字だそうです。一体これは、何を意味するのでしょうか」もう一度、考えてほしい、と辰巳さんは言う。食のしくみとは、栄養の足りなくなった体にさす油さしではない、食べたものが即、細胞に変わっていく、生命の刷新そのものだ、と。「だからこそ、意識的に食を構築する必要があるんです」まず、風土に即して食べること。「目の色、皮膚の色、髪の色、私たちそのものが風土の所産です。風土との関わりは、親より縁が濃いと思う。つまり、旬のものを、できる限り身近でとれたものを食べること」そして、命と呼応するものを選んで食べる。「よい食材、作り手の志のある食材を選び、暮らしのベースに置くこと、基本は出汁と調味料です。そして、よいものを食べたときの、自分の心や体の変化を集約してほしいの。なぜ、これをおいしいと感じるのか。なぜ、これを食べていると疲れにくいのか。わざわざ考える。そうすると体がいやがる食べ物、体が喜ぶ食べ物が、次第に見えてくるの」そのように書いておられました。実感することが多いお話でした。たとえば、冷たいものを夜飲んだりすると、朝の胃のあたりが重くかんじたり、朝から食欲がなかったりと、自分の体がサインを出してくれることに気がつくことがあります。樹木も色づき、福岡は、すでにイルミネーションで満ちてます。今年も1ヶ月と半分になってしまいました。振り返らないことは、若さを保つ秘訣でもあるそうです。色づく晩秋を楽しみながら、鍋でもつついて楽しみたいものです。

だし、和風だし
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